クラック

クラックとは、ヒビ割れのことです。モルタルなど湿式工法の外壁材で発生しやすく注意が必要です。

ヒビが入った状態を放置しておくと、その隙間から雨水が壁の中に浸入して、雨漏りや腐食などの症状を起こしかねません。塗膜が劣化してくるとチョーキングといった症状が起こり、その次に小さなヒビ（ヘアークラック）が発生してきます。小さなヒビであればそれほど焦る必要はありませんが、大きなクラックは防水効果切れの赤信号。明らかなメンテナンスのタイミングです。

クラックには原因別にいくつかの種類があります。

1．乾燥クラック：モルタルなど湿式工法の外壁材は乾燥していく過程で水分が蒸発する等して収縮していきます。その収縮（やせ）に塗装（塗膜）が耐え切れなかった場合、塗膜にヒビが入ってしまい、これを乾燥クラックと言います。外壁材が完全に乾燥することで収縮は止まりますので、それ以上はヒビ幅が拡大することはありません。

2．構造クラック：設計や施工時の欠陥によって基礎の内部から生じた幅が0.3mm以上で深さが5mm以上ある大きなクラックを構造クラックと言います。建物の構造的な欠陥、凍結と融解の繰り返し、建物の不動沈下などによって生じるヒビ割れです。構造クラックの場合、放置すると基礎の強度が低下して、建物を支えられなくなる危険性があります。まずは弾力性の高いシーリング材でヒビを埋めることが重要です。

3．縁切れクラック：モルタルなど湿式工法の外壁材は通常、一度に一面を仕上げますが、途中で作業を休止したり、部分的にやり直したりしたことで、新旧の塗り次ぎ面にヒビ割れが発生することがあり、これを縁切りクラックと言います。