軒天

軒天とは外壁から外側に出ている、屋根の真下にある壁（屋根の裏部分）のこと。軒先の裏側にある天井。軒裏(のきうら)、上げ裏(あげうら)、軒天井(のきてんじょう)、軒裏天井(のきうらてんじょう)とも呼ばれます。

外壁がサイディング張りの場合は「軒天ボード」が使われます。ケイカル版やスレート板、エクセルボードなど。ケイカル版は、水酸化カルシウムと砂を主原料として板状に成型した耐火断熱材で代表例としては通気性を確保するためにたくさん穴の空いた有孔タイプのケイカル版が挙げられます。

軒天は、雨や風の影響を受け、汚れたり、時に台風などの影響を受けて剥がれたりします。また、雨漏りが最初に現れやすい場所でもあります。水は低い方向に集中するため、雨は屋根の一番下である軒先部分に比較的多く漏れ出すのです。軒先部分の雨漏りは、軒天に雨染みとして残りますので定期的に軒先を見上げて、軒天に雨染みがないかチェックするといいでしょう。

劣化した場合は、防藻・防カビ・防水機能が備わった、通気性のある塗料を塗装します。劣化が進んでいる場合は、既存の軒天ボードの上に新しい軒天ボードを張り合わせる「軒天を重ね張り（カバー工法）」や、著しく劣化している場合は、既存の軒天ボードを取り外し、新しい軒天ボードに「張り替え」ます。