モルタル壁

モルタル壁(もるたるかべ)とは、水・セメント・砂を(多くの場合1:2:5の割合で)混ぜ合わせた素材=モルタルの下地によって作られた外壁のことです。
1990年代以前の戸建てに多く採用されていましたが、現在はサイディング壁が主流になり、モルタル壁の採用率は低くなっています。
モルタル壁は湿式工法による外壁材であり、職人の手によって仕上げる「塗り壁」のため、デザインの自由度が高く、風合い・意匠性のある外壁に仕上げることが可能です。サイディング壁の目地のようなつなぎ目もありません。
モルタル壁のデメリットとして、手作業であり乾燥にも時間がかかるので工期が長くなること、サイディングと比べて費用も高くなりがちなこと、ヒビ割れ(クラック)が発生しやすいこと、汚れが溜まりやすいことが挙げられます。
モルタル壁自体は防水性に乏しく、塗装(塗膜)によって表面に防水性を持たせています。メンテナンスをせずに放置しておくと、塗膜が劣化し、水が浸入し、雨漏りや腐食など、様々な劣化症状を発生します。
▼ モルタル壁の仕上がりの形状には4種類があります。
1.リシン仕上げ
:細かい粒があり、表面がザラザラ。モルタル壁の表面に細かい石や砂を混ぜて吹き付けて仕上げます。
2.スタッコ仕上げ
:表面はリシンと同じくザラザラ。リシンにさらに厚みを持たせた高級感がある仕上がり。モルタル壁の表面にセメントと骨材を混ぜたスタッコ材を5mm~10mmの厚さで吹き付け、コテやローラーで表面に凹凸を作っていきます。
3.拭き付けタイル
:表面はツルツル。モルタル壁の表面にタイル材を1mm~3mmの厚さで吹き付けて陶磁器のような風合いを出す仕上げ方です。
4.左官仕上げ
:コテなどの道具を使って仕上げます。ハンドメイドな雰囲気です。